**第6回:Excelを活かしつつ、限界を突破する!
中小企業のためのExment導入ガイド**
中小企業のデジタル化で最も大切なポイントは
「Excelを捨てるのではなく、限界を突破して活かす」こと です。
多くの企業がシステム導入に失敗する根本原因は、
Excel文化を強制的に捨てようとすること。
しかし、現場はExcelが使いやすく、
すべての担当者がシステムに慣れるには時間が必要です。
そこで最適解として生まれるのが
“Excel × Exment のハイブリッド運用”。
これは
Excelを引退させるのではなく、
「Excelが苦手な領域」をExmentで補強する考え方
です。
本記事では、最終回として
Exment導入の具体的ステップ・運用設計・成功のポイント
までを余すことなく紹介します。
■ Excelには「得意領域」と「不得意領域」がある
まず理解すべきは、Excelは万能ではなく、
向いている領域・向いていない領域が明確にあるという点です。
▼ Excelが得意なこと
- 小規模データの加工
- 個人の分析
- 単発の資料作成
- 特殊な計算や参照
- 柔軟な表現・書式
▼ Excelが不得意なこと
- 大量データ管理(1万行以上)
- 複数人・複数部門・複数拠点での共有
- バージョン管理
- アクセス権限
- 変更履歴の記録
- データの一元化
つまり、Excelだけで「組織全体のデータ運用」を目指すと
必ず限界を迎えます。
■ ExmentがExcelの“不得意領域”を補完する
ExmentはExcelユーザーのために作られたWebデータベースです。
大げさではなく、Excelの弱点を網羅的に潰してくれます。
| 項目 | Excel | Exment |
|---|---|---|
| 同時編集 | × | ◎ |
| バージョン管理 | × | ◎ |
| 権限管理 | × | ◎ |
| 大量データ | × | ◎ |
| 変更履歴 | × | ◎ |
| 画面操作の統一 | × | ◎ |
| 自動化 | △ | ◎ |
| 連携 | △ | ◎(API対応) |
結論:
“2つを組み合わせれば最強”
なのです。
■ Exment導入の成功ステップ(現場に定着する方法)
Exment導入は難しくありません。
むしろ他のノーコードツールよりずっとスムーズです。
以下に中小企業に最適な導入ロードマップを紹介します。
ステップ①:現場ファイルの棚卸し(Excel地獄の可視化)
まずは現場で使われているExcelをすべて洗い出します。
- 顧客台帳
- 商談管理
- 案件管理
- 工事管理
- 売上実績
- 原価管理
- 見積管理
- 請求管理
この段階で
「同じ情報を複数ファイルで管理している」
という無駄が必ず見つかります。
ステップ②:データ構造を整理(どの情報とどの情報がつながるか)
Exmentに移行する前に、以下を明確にします。
- 顧客 ↔ 案件
- 案件 ↔ 見積
- 見積 ↔ 請求
- 案件 ↔ 原価
- 社員 ↔ 担当案件
Excelではバラバラだった情報が、
Exmentでは一本のデータ構造に統合されます。
ステップ③:まずは1業務だけExment化する(スモールスタート)
最初から全部移行しようとすると失敗します。
おすすめは以下の一つからスタート:
- 顧客台帳
- 案件管理
- 見積書作成
- 請求管理
最初に“効果が見えやすい領域”から導入すると、
現場が前向きになり一気に進みます。
ステップ④:帳票テンプレートを作成(ExcelでOK)
Exmentでは
Excelテンプレートにデータを差し込んで帳票を生成できます。
- 見積書
- 発注書
- 納品書
- 請求書
- 月次レポート
Excel文化を残しながらExment化できるため、
現場に嫌がられにくいのがPointです。
ステップ⑤:入出力の自動化(PowerQuery・CSV・API)
ExmentとExcelは相性が良いため、
PowerQueryでデータ取得するとさらに効率化が進みます。
- Exment → Excel(自動更新)
- Excel → Exment(インポート)
- システム間連携(API)
特にPowerQueryを使うと
毎月の資料作成が完全自動化できます。
ステップ⑥:全体最適化(売上・原価・利益の可視化)
最後に、Exment内のデータを使って
経営判断に必要なダッシュボードを構築します。
- 月次売上
- 粗利
- 案件別利益
- 営業KPI
- 顧客分析
- 工程進捗
Excelでは重くて開かない集計も、
Exmentならサクサク動きます。
この段階で、組織全体のDXが一気に進みます。
■ 競合比較:なぜExmentが最も“導入しやすく継続しやすい”のか?
| ツール | 導入ハードル | 運用のしやすさ | コスト | カスタマイズ | 社内定着 |
|---|---|---|---|---|---|
| kintone | 中 | 中 | 高(人数課金) | 高 | △ |
| FileMaker | 高 | 低(開発依存) | 高 | 高 | △ |
| AppSuite | 中 | 中 | 中 | 低 | △ |
| 業務特化系 | 低〜中 | 高(即戦力) | 高 | 低 | △ |
| Exment | 低(無料) | 高(Excel文化に最適) | 低(月額19,800円) | 中(ちょうど良い) | ◎ |
**結論:
Exmentほど“Excel企業にフィットするツール”は他に存在しない。**
■ Exment導入で変わる“人・物・金”の最終効果
● 人
- 属人化消滅
- 新人育成スピードUP
- 社員の負担激減
- 情報共有がスムーズ
- 経営者の判断が高速化
● 物(データ)
- すべて一元化
- 二重入力ゼロ
- 最新データが常に共有
- 帳票自動化
- データ品質が均一に
● 金
- 残業30〜60%削減
- 経営会議の工数大幅削減
- 請求ミス・赤字案件が激減
- kintoneのような人数課金なし
- 年間コストは他ツールの1/2〜1/5
■ まとめ:Excelを「捨てる」のではなく「Exmentと共存」させる時代へ
中小企業にとって本当に必要なのは、
Excelを手放すことではなく、Excelの限界を突破する環境です。
Exmentはそれを最も現実的に実現できるツールです。
- Excel文化を残せる
- でも限界を突破できる
- 無料から始められる
- 業務に合わせて育てられる
- コストが低い
- 中小企業の現場に寄り添っている
“Excelの強み × Exmentの強み”という最強の組み合わせこそ、
中小企業が今すぐ始めるべきデジタル化の第一歩です。


