第1回 COUNTIF・SUMIFで“手作業集計”から脱却する


この記事でできるようになること(ゴール)

  • ✅ フィルター+電卓の集計をやめる
  • ✅ 支店別の「件数」「売上合計」を一瞬で出す
  • ✅ セルを切り替えるだけで集計対象が変わる表を作る
  • ✅ Excel初心者が最初につまずくポイントを回避する

よくある悩み:その集計、まだ手作業ですか?

売上データはExcelに入力しているのに、集計になると次のような作業をしていませんか?

  • フィルターで支店を選択
  • 表示された行数を目で確認
  • 合計をメモする
  • 別の支店で同じ作業を繰り返す

この方法には大きな問題があります。

  • ⏱ 時間がかかる
  • ❌ ミスが起きやすい
  • 👤 人によってやり方が変わる(属人化)

こうした手作業から脱却するための最初の武器が
COUNTIF と SUMIF です。


COUNTIF:条件に一致する「件数」を数える

COUNTIFは、指定した条件に合うデータが何件あるかを数える関数です。

書き方

=COUNTIF(範囲, 条件)

SUMIF:条件に一致する「合計」を求める

SUMIFは、条件に一致する行の数値だけを合計する関数です。
売上・仕入・経費などの集計に最もよく使われます。

書き方

=SUMIF(条件範囲, 条件, 合計範囲)

SUMIFの仕組み

パーツ	意味	例
条件範囲	条件を見る列	支店(B列)
条件	合うもの	東京
合計範囲	足す列	売上額(D列)

サンプル売上データ

(A~D列と行番号を付けた例)

	A	B	C	D
1	日付	支店	担当者	売上額
2	2026/04/01	東京	田中	120000
3	2026/04/01	大阪	佐藤	95000
4	2026/04/02	東京	鈴木	143000
5	2026/04/02	福岡	高橋	88000
6	2026/04/03	大阪	山本	76000
7	2026/04/03	東京	田中	158000
8	2026/04/04	福岡	中村	91000
9	2026/04/04	東京	鈴木	132000
10	2026/04/05	大阪	佐藤	110000
11	2026/04/05	東京	田中	167000

このデータで試す数式

東京支店の件数(B列が対象)

=COUNTIF(B:B,"東京")

意味:
B列(支店)の中から「東京」と一致する行の数を数える


東京支店の売上合計(B列を条件、D列を合計)

=SUMIF(B:B,"東京",D:D)

意味:
B列が「東京」の行を探し、その行のD列(売上額)だけを合計する


支店名をセルで指定する方法(実務ではこちらが重要)

例えば F2 セルに「東京」と入力して:

=COUNTIF(B:B, F2)
=SUMIF(B:B, F2, D:D)

F2を「大阪」「福岡」などに変えるだけで、集計結果が自動で切り替わります。
報告書や会議資料の作成では、この方法が非常に便利です。


実務での活用例(すぐ使える)

COUNTIF・SUMIFが使えると、次のような集計が一瞬でできます。

件数(COUNTIF)

  • 担当者ごとの受注件数
  • 支店ごとの対応件数
  • 未処理案件の数
  • クレーム件数

合計(SUMIF)

  • 支店別売上
  • 担当者別売上
  • 商品別売上
  • 仕入先別仕入額
  • 経費科目別支出

管理職・経営者視点:集計が遅い=判断が遅い

集計が手作業だと、数字が揃うまでに時間がかかります。
しかし経営判断に必要なのは「早く正確な情報」です。

  • 売上が落ちている支店はどこか
  • 成果を上げている担当者は誰か
  • 利益が出ていない商品は何か

COUNTIFとSUMIFを使えば、こうした情報を即座に把握できます。
Excelが単なる表計算ソフトから、意思決定のツールへ変わる瞬間です。


初心者がつまずきやすいポイント

① 範囲のズレに注意

SUMIFでは、条件範囲と合計範囲の行数が一致していないと正しく計算されません。


② 文字の違いに注意

見た目が同じでも、以下の違いで一致しない場合があります。

  • 末尾のスペース
  • 全角・半角の違い
  • 表記ゆれ(例:「東京支店」など)

③ フィルターとの違い

COUNTIF・SUMIFは、フィルターで非表示になっている行も含めて計算します。
フィルター後の合計だけ出したい場合は、別の方法(SUBTOTAL)を使います。


今日のまとめ

  • COUNTIF:条件に一致する件数を数える
  • SUMIF:条件に一致する合計を求める
  • セル参照を使うと切り替え集計ができる
  • 手作業をやめるだけで効率と正確性が大幅に向上する

まずは自分の業務データで、この2つの関数を試してみてください。
それだけでExcelの使い方が一段階上がります。


次回予告

第2回では、複数条件を扱える SUMIFS を解説します。

  • 東京支店かつ営業部
  • 担当者Aかつ4月以降
  • 商品Aかつ特定仕入先

といった実務で本当に必要な集計が可能になります。

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