【総集編】 PowerQuery × PowerPivotで実践するモダンExcel仕事術
6回で完成する「回り続けるExcel」の全体像
Excelは、多くの企業で最も使われている業務ツールです。
一方で、その使い方は「表計算ソフト」の域を出ていないケースも少なくありません。
- 毎月の集計を手作業で繰り返す
- コピペと関数で何とか回している
- 作った本人しか触れないExcelが増えていく
こうした状態に限界を感じている方に向けて、この6回シリーズでは
PowerQuery と PowerPivot を軸にした「モダンExcel」の実践的な使い方を解説してきました。
本記事では、第1回から第6回までの内容を振り返りながら、
「何ができるようになったのか」「何が変わるのか」 を整理します。
第1回:Excelはもう「表計算ソフト」ではない
第1回では、モダンExcelの全体像を紹介しました。
ここで伝えたかったのは、
「Excelを捨てる話」でも
「難しいITツールの話」でもありません。
Excelは今も進化しており、
- データを集める
- データを整える
- 集計して見せる
という役割分担を正しく行えば、
今でも非常に強力な業務基盤になります。
このシリーズでは、
最終的に1つの“実務で使えるExcel作品”を完成させる
というゴールを共有しました。
第2回:PowerQueryで「集める仕事」を自動化する
第2回では、PowerQueryを使って
外部データを自動で取り込む方法を解説しました。
- 他のExcelブック
- CSVファイル
- PDFファイル
これらを毎回手作業で開いて加工するのではなく、
「更新ボタン1つ」で再現できる仕組みを作ることが目的です。
ここで多くの方が、
「作業時間が減る」以上に
**「ミスの不安がなくなる」**ことを実感したはずです。
第3回:PowerQueryで「整える・つなぐ」
第3回では、集めたデータを
ピボットで使える形に整えることに踏み込みました。
- 月ごとに分かれたファイルを結合する
- マスタデータとマージする
- 分析できる1枚のデータを作る
ここで強調したのは、
「ピボットを楽にするために、前処理を頑張る」という考え方です。
ピボット自体は特別なことをしていません。
違いを生んでいるのは、準備の質です。
第4回:PowerPivotで「考えずに集計できる」状態を作る
第4回では、PowerPivotを使って
データ同士の関係(リレーション)を管理しました。
- 売上データ
- 商品マスタ
- 部署マスタ
を役割ごとに分け、
集計ルールをExcelの中に明示的に持たせます。
これにより、
- 関数に頼らない
- 壊れにくい
- 誰が触っても同じ結果になる
安定した集計基盤が完成しました。
この回は、
Excelが得意なこと・苦手なことを理解する
最も重要なポイントでもあります。
第5回:「伝わる資料」は“操作できる”
第5回では、スライサーとタイムラインを使い、
Excelを「操作できる資料」へ進化させました。
- 見る人が条件を切り替えられる
- 説明しなくても理解が進む
- 会話が「なぜ?」に進む
Excelは、
報告書を作るための道具ではなく、
意思決定を支える道具になります。
特に経営層や管理者にとって、
この変化は非常に大きな価値を持ちます。
第6回:ボタン1つで「回り続けるExcel」へ
最終回では、
作った仕組みを実務で回し続けるための考え方を整理しました。
- 更新手順は極限まで単純にする
- 触っていい場所・触らない場所を分ける
- 属人化しない考え方を残す
Excelは「作れたら終わり」ではありません。
使われ続けて初めて価値が出ます。
この6回で完成したもの
このシリーズを通して完成したのは、
単なるExcelファイルではありません。
- 自動更新できる
- 誰でも操作できる
- 壊れにくい
実務で回り続けるExcelの型です。
この型は、
別の業務、別の部署、別のデータにも
そのまま応用できます。
Excelは「仕組み」で使う時代へ
Excelが苦手なのではなく、
使い方が古かっただけというケースは非常に多くあります。
PowerQuery と PowerPivot は、
Excelを難しくするための機能ではありません。
Excelを、
「人が頑張る道具」から
**「仕組みで回る道具」**へ変えるための機能です。
おわりに
Excelは、正しく使えば
今でも中小企業・一人経営にとって
最もコストパフォーマンスの高い業務ツールです。
この総集編が、
これからモダンExcelに取り組む方の
道しるべになれば幸いです。


